2020年4月3日
コロナウイルスの影響で2020年度の入社式は従来とは異なるスタイルでの開催が増えました。先が見えない混迷の時代、多様性を尊重する時代という考え方においては、入社式という旧態依然とした儀式に有意味性を付与し、変革のインパクト(契機)を与えることとなったコロナウイルスの存在は怪我の功名になったのかも知れません。 入社式を終えると、新入社員を受け入れる各部署で、所謂「今年の新人は云々・・・」という新入社員品評会がはじまります。ある意味春の風物詩であり、無責任に新入社員を「イジル」おじさんの存在が、実は組織が抱える大きな病巣であったりします。 さて、90年代以後に育った世代(ポストモダン世代)は、「何をしたいわけでもないが、何もしたくないわけでもない」という感覚を持っています。これはポストモダン時代の価値崩壊というニヒリズムとは違う、希望もなければ絶望もない倦怠の感覚、ある意味メランコリーです。 だからと言ってポストモダン世代は「何もしなくていいや」と投げやりになっているわけではなく、「何かすべきでは」とちょっと悩んでいる人も多いのが実態です。 最近マルクス・ガブリエルという哲学者が唱える新しい実在論が話題になっています。ポストモダン世代を本質的に理解しようと思えば、この新しい実在論について著書を紐解いてみる価値があるかも知れません。 決して無責任に新入社員をイジルだけのニヒリズムおじさん(老害?)にならないように・・・。
経営統括本部長・組織人事コンサルティング部長
1996年早稲田大学卒 2016年東京都立大学大学院 社会科学研究科博士前期課程修了〈経営学修士(MBA)〉 1996年新卒にて、大手旅行会社エイチ・アイ・エス(H.I.S)入社、人事部に配属される。 その後、伊藤忠商事グループ企業、講談社グループ企業、外資系企業等において20年間以上に亘り、人事及びコンサルティング業務に従事する。 現在、株式会社グローブハート経営統括本部長、組織・人事コンサルティング部長、グループ支援部長 ■日本人材マネジメント協会(JSHRM)執行役員 ■2級キャリアコンサルティング技能士 ■産業カウンセラー ■大学キャリアコンサルタント ■東京都立大学大学院(経営学修士MBA)